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2015年12月22日 (火)

世界の歴史を少し正確に理解する 西ゴート王国と東ゴート王国

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西ゴート王国は375年に移動を開始した西ゴート族が415年に建国します。現在のスペイン、ポルトガル、フランスの大部分に及ぶ大国でした。この国は300年程続き、日本で平城京ができたころに滅亡します。なぜローマ帝国は自国領土内に西ゴート族の建国を許したのか、ハン族に追われた西ゴート人は、ローマを占領しました。困った西ローマ皇帝の説得に応じてローマからガリア、ヒスパニアに移動して建国したのです。西ゴート王国の首都は現在のフランスの中部から南部寄りにあるトゥールーズです(当時は名前が違います)。その後、他の部族を倒して領土を拡大、友好関係にあった西ローマ帝国が滅亡した後はイタリアに建国していた東ゴート王国との友好関係を築きます。

 

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西暦500年を超えるとフランク族に敗れて西に追われイベリア半島(ピレネー山脈の西、現在のポルトガルとスペイン)に拠点を移します。711年にはイスラムのウマイヤ朝がアフリカからジブラルタルを超えて侵入し、敗北して滅亡するのですが、イスラム王国についてもう少し先に勉強します。重要なのはローマ帝国との友好関係であり、結果としてキリスト教を国教とします。当初はキリスト教のアリウス派でしたが、その後カトリック派に「改宗」します。少し思い出せばこの二つの宗派の違いはイエスを神と扱わないか扱うか(三位一体)という点が大きな違いでした。つまりアリウス派は純粋なキリスト教であり、カトリックは既に旧約聖書、イエスや使徒の言葉とには従っていない別の宗教でした。特にイエスは偶像崇拝を絶対に許しませんが、カトリックは十字架など偶像崇拝で代表的な宗教です。またカトリックは神(ヤハウェ、ゴッド)と聖霊やイエスを同格にしてしまいました。ユダヤ教やイスラム教の人たちが怒る気持ちもわかります。キリスト教、いえカトリック教はこの頃から勢力範囲を広げ支配力を強めています。庶民は領主と教皇という二人の支配を受け始めるのです。代表的な事件である「カノッサの屈辱」は11世紀の話ですが6世紀ころから徐々にカトリック支配がはじまりつつあったと言えそうです。

 

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一方、東ゴート王国は西ローマ帝国が敗れた後、東ローマ帝国との同盟により497年にイタリアの地に建国しました。西ローマ帝国の親衛隊長だったオドアケルがクーデターで西ローマ帝国の宰相となり東ローマ帝国にも侵入しようとします。東ローマ帝国は東ローマの近辺に住んでいた東ゴート族にオドアケルの討伐を依頼し、その見返りとしてイタリア地域への建国を許したのです。東ローマ帝国としては東ゴート人の追い出しとオドアケルの脅威排除の二つを同時に解決したのですから大成功です。

 

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東ゴート王国は50年ほどしか続きませんでした。東ゴート王国を滅ぼしたのは敵対していたフランク王国ではなく、東ローマ帝国です。王位交替の時期をついて攻撃したのです。誰が味方で誰が敵かわかりませんね。

 

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