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2015年11月24日 (火)

世界の歴史を少し正確に理解する 赤壁の戦い

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あまりに有名な三国志のクライマックス、赤壁の戦いについて語るほど無謀なことはありません。周瑜、孫権、黄蓋などが活躍する赤壁の戦いは映画などを見ていただくとして、私は小さな話題に触れます。南下してくる曹操の兵力は驚いた事に80万人、対する孫権劉備軍は5万人です。気になるのは勝ち負けの不思議ではなく、80万人がどのようにして大中国を移動したのかという不思議です。

 

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日本の戦国時代、正攻法の大群が負けることは珍しくありません。一つの敗因が兵糧戦略ミスで、兵糧ルートが断たれると大軍が崩壊します。籠城作戦でも水と兵糧の確保が重要課題でした。数千、数万人程度の兵力でも兵糧の確保は難題です。かつて董卓が籠城した時80年分の兵糧を蓄えたそうですし、エルサレムは長期間籠城に成功しています。しかし食料保存と分配が簡単な籠城と異なり80万という大都市人口に匹敵する移動する軍隊への食料供給はどうなっていたのでしょうか。

 

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個人的な意見ですが80万人への兵糧供給は無理です。略奪による前進あるのみ、略奪された農民は軍についていくしかないのです。住民を吸収して軍隊が膨れ上がる、被害者が加害者になる、結果として80万人に膨れ上がった烏合の衆と考えます。後ろには食い荒らした荒野しかないので後戻りはできない、それどころか軍が停滞すると食料が無くなり自滅します。猪突猛進で移動を続けるしかなく、戦争の目的は食料で、曹操や国家統一のために戦っている武人はごく少数でしょう。

 

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孫権は曹操の群を停止させれば勝利でした。演出が多い三国志演義ですが、黄蓋による船の焼打ちは史実のようです。曹操は大河にさえぎられて赤壁から前に進むことができなくなったのです。曹操の群に疫病が蔓延しますが栄養失調が原因だったのかもしれません。野営地で80万人分の食料は1週間分でも確保困難です。飢餓集団に5万もの正規軍が攻撃を仕掛けたのですから、孫権と劉備の連合軍勝利は当然であり、周瑜の的を射た「足止め作戦」が成功したのです。諸葛亮の10万本の矢や関羽が曹操を逃がすイベントなどは演出と考えています。

 

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