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2015年10月26日 (月)

世界の歴史を少し正確に理解する 共和制ローマ

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正確な国名は「元老院ならびにローマ市民」だそうです。紀元前500年ころに王政が終了したとみられ、それ以降は元老院という組織を中心とした共和制が敷かれました。共和制とは言いながら元老院の支配が強かったようです。元老院は当初王政の時代から続く貴族(パトリキ)で構成されていましたが、徐々に平民(プレブス)からも選ばれるようになったそうです。選挙や政治に全員参加なのかと言われますと奴隷がいましたので全員ではありませんけど、それでも王や皇帝がいない民主制の成立は画期的です。ただしローマだけではなく同じ時代に合ったポリスも民主制でした。ローマには元老院という組織があったことが特徴です。

 

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共和制ローマは徐々に支配範囲を広げ、紀元前3世紀にはイタリア半島を統一します。すると北はアルプスがあり越えられないので海に出ます。この時代には既にギリシャのポリスがマケドニアに滅ぼされ、東にはアレクサンダー大王が大帝国を築いたものの既にそのマケドニアさえ崩壊し、3つの国に分かれていました。当時のローマには海に出れば目の前に巨大な敵がいました。フェニキア人の国「カルタゴ」です。さてここで不思議に思うのは、フェニキア(ポエニ)は古代史ではシリアのあたりにいたはずですね。本国の古代文明は無くなっていたのですが、アフリカのチュニジアあたりを占領し大帝国を作っていたのです。このポエニ人とローマの戦争がポエニ戦争です。

 

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ローマはカルタゴからまずシチリア島を奪います。地中海性気候をご存知の方でしたらわかると思うのですが、ローマは夏に雨がほとんど降らず小麦などの穀物生育には向きません。つまり人口の割に穀物(パン)が少ないのです。そこで小麦が取れるシチリアを奪ったのです。しかしカルタゴに英雄が現れます。有名なハンニバルです。彼がすごいのはジブラルタルの近くから象に乗ってスペインに入り、アルプス山脈を越えてイタリアに攻め込むのです。源義経よりもはるかに大規模な山下り、しかも象、その勢いでカルタゴはイタリアの北部を支配します。そこでローマはハンニバルのいないカルタゴ本国を責め勝利をつかむのです。ここからがローマの怖いところですが、カルタゴのフェニキア人を皆殺しにし、人種が滅んでしまいます。都市も完全に消滅させています。

 

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その後共和制ローマはマケドニア、シリア、エジプトを滅ぼすのですが、彼らはパックス・ロマーナ(ローマの平和)といいながら行軍していきます。現在のアメリカが「パックス・アメリカーナ」を推し進めていますが、その語源はここにあります。ただローマはとにかく支配の仕方がひどくとても平和とは言えず、住民が生きていけないほどの税を搾取するため、占領された国々の人口は激減します。10年ほどで人口が10分の1になるほどだったそうです。このような支配はエルサレムに対しても行われます。今後、キリスト教を見ていくのですがこのローマによる残酷な支配があり国民が苦しんでいたことを覚えておいてください。ユダヤ教ではヤハウェに救済を祈ることはできません。ヤハウェではない「救世主の出現」が望まれていたのです。そして救世主としてイエスが現れ、救済はユダヤ教かキリスト教かを問うのです。ローマ支配が無ければ救世主は現れなかったのかもしれません。

 

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