« 世界の歴史を少し正確に理解する クレオパトラ7世 | トップページ | 世界の歴史を少し正確に理解する ルーブル美術館展 »

2015年9月 5日 (土)

世界の歴史を少し正確に理解する サハラ砂漠

 

Krs0073

学生時代、「地理は永遠に不変」という誤った認識を持っていました。世界第4位の広さを持つ湖、アラル海がわずかな期間で世界地図から消えるなんて想定外です。今、死海がピンチです。元来より流れ込む水が少ないのに、さらに灌漑で流入量が減っています。水位はこの10年で10m以上下がり死海の周辺で大量の陥没事故が発生しているのだとか。アラル海や死海の消滅は人間による水利用が原因です。死海には紅海から人工的に濃い塩分濃度の水を作って供給する案があるそうですが、それではテーマパークのようになってしまいますね。死海には微生物程度しか住んでいないので、海の水を流し込んでも生態系に大きな懸念はありませんが政治的には難しいかも。死海には旧約聖書の遺跡が多く、今後話題に取り上げます。

 

Krs0074

サハラ砂漠の拡大と縮小は人間活動と関係なく有史前からサイズを変えているそうです。紀元前12000年から前5000年頃までサハラ砂漠は湿潤で、今より1000kmも南にまで下り小さくなっていたことがわかっています。地球が温暖化すれば空気中の水蒸気が増え湿潤化すると考えがちです。しかし地球温暖化が進む今、サハラ砂漠は乾燥が進んでいるのです。サハラ砂漠の北限は地中海に、西は大西洋まで到達しています。地中海性気候は夏に雨が降らないのですが、サハラが拡大して海を渡り地中海沿岸には冬にも雨が降らなくなるのではないでしょうか。いえ現実を見ればイタリアでは洪水などが起こっており、乾燥よりも地球温暖化の影響が大きそうです。地中海でサハラは隔絶されるのでしょうか。そうであれば地中海による湿潤化が北側にだけ影響を与えているのが不思議です、なぜ地球が温暖化してもサハラは湿潤化しないのか。世界全体を航空写真で見てみますと、砂漠はサハラからゴビまで巨大な舌のように続いています。砂漠は東に進むと北上し、ゴビまでくれば日本よりも北に位置します。つまり砂漠の範囲と気温には関係が無く、砂漠=暑いという印象も間違いです。そもそも日本の九州や中国南部はサハラ砂漠と同じ緯度にあり、砂漠と緯度に相関があれば中国や日本が砂漠化しています。「砂漠化」は何が原因なのか、私にはわかりません。もちろん科学的にはシンプルに「降水量が少ないため」であり、森林伐採など人間活動が一つの原因です。しかしサハラ砂漠はなぜ降水量が変化するのでしょう。サハラの周りには気流を遮る山脈や地中海のせいで海流の影響が少ないため大気の流れは不変のはずです。「地球システム」で考えれば大気の流れは地球全体の海流と気流の流れから決まり局地的ではありません。一つの例として情報が多いヨーロッパの状況から気流と海流の気候に与える影響を考えてみましょう。

 

Krs0071

メキシコ湾流の変化の歴史はわかりません。人工衛星ができる前のメキシコ湾流の流路を正確に知る方法は無いのです。地球温暖化でメキシコ湾流が止まるのではないかと懸念されていますが、そうであれば過去に止まっていた時期があるはずです。地球の気温の変化以上にヨーロッパの氷河の量は大きく変化します。北海道よりはるかに北にあるヨーロッパに現在氷河が無い事、温かい事自体が異常を通り越して奇跡的ではないでしょうか。フィヨルドのようなごく最近削り取られた大地を見れば、ヨーロッパには最近まで大地を何百メートルもえぐりとるほど巨大氷河があったはずです。なぜ今、フィヨルドに氷河が無いのでしょうか。なぜそれほどまでにヨーロッパは温暖化しているのでしょう。つまりメキシコ湾流は現在こそ偏流しており、ヨーロッパの気温が高い現在は「異常な状態」と言えないでしょうか。このヨーロッパの気温の高さが大気の地球システムに影響し、位置的に近いサハラ砂漠の拡大を助長していないでしょうか。

 

Krs0072

偏西風は地球の自転と大西洋がある限り止まらないと考えています。海流も止まらないように考えるのですが、どちらもスピードが変わる事があるように感じています。具体的にはメキシコ湾流の速度が気がかりです。温度が高いままスカンジナビア半島の近くまで暖流が来るのは海流の速度が速いからです。現状のスピードが異常であり、将来スピードが落ちるのではないか、そしてメキシコ湾流の発生源に当たるアフリカ西岸の海水温が変化し、サハラ砂漠が湿潤化するのではないか、その一方でヨーロッパは寒冷に戻るのかもしれません。この変化は1000年単位でゆっくりと進みます。私が生きている間に変化はわからないはずです。ただヨーロッパの寒冷化は戦争を招きますし、偏西風の影響でヨーロッパには雪が降り積もりすぐに氷河ができて人が住めなくなります。歴史の勉強を始める前に、人間活動による地球温暖化がヨーロッパの寒冷化を招くという説に共感していましたが、歴史を見ると地球の気候の変化は人間活動程度では影響を受けない、そして気候は私たちが想像する地球温暖化の影響よりはるかに劇的に変わるのではないかと感じています。ああ、長文になってしまった。

 

Krs0076

« 世界の歴史を少し正確に理解する クレオパトラ7世 | トップページ | 世界の歴史を少し正確に理解する ルーブル美術館展 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

フォト
無料ブログはココログ