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2015年9月 3日 (木)

世界の歴史を少し正確に理解する アメンホテプによる宗教改革

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エジプトの歴史で重要な人物がいます。アメンホテプ4世です。紀元前1300年代中盤のファラオで、彼の像は病弱に見えると言われています。2010年にミイラが特定されたそうで、その後の調査でどういう健康状態であったのか知りたいところです。昔と違ってミイラを保存したままゆっくりと解析するので、全容がわかるにはまだ時間が必要なのかもしれません。

 

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彼が歴史上の重要人物である理由は宗教改革「アルマナ」を行ったからです。この改革は次のファラオ(ツタンカーメン?)の時に排斥されていますが歴史上最初の一神崇拝です。彼が唯一神に選んだのはアテンで、ここまで話題に上らなかった神ですね。形はUFOのようにも見えますが、手をたくさん伸ばす太陽円盤です。神は形を変えるのですがアテン神は常にこの形のようです。このアテン神は夕日の神格化で最初は地方のマイナーな神だったそうです。アメンホテプに選ばれたことで大躍進を遂げますが、その後再び消えていくことになります。

 

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誰もが興味のある事として「出エジプト記」とアルマナ改革が同じ時期であったため、エジプトの唯一神が旧約聖書に影響を与えた可能性です。現在、一神教と言えばユダヤ教、キリスト教、イスラム教が典型で他ではあまり見かけません。これらは旧約聖書の創造主を共通の神としているので宗教や名前は違っても同じ存在です。ただしキリスト教は救世主キリストを崇拝する偶像崇拝ですから神の扱いが大きくありません。旧約聖書では「創造主が神の形に似せて人間を作った」とありますので太陽の形のアテン神とユダヤ教の創造主は姿が大きく異なり、別の存在とも言えます。それでも影響があった可能性は否定できません。

 

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アメンホテプによる一神教転換の目的は平安遷都に似ており、力を付けた神官から距離を置く(権限を神官から奪う)事で宗教と王家(政治)を一体化する事にあったのではないかと言われています。一神教が封建社会にとって都合の良い宗教である事はヨーロッパ支配の歴史から想像できますが、アメンホテプが最初からそのような政治目的を明確に持っていたのかどうかわかりません。一神教の効果についてはユダヤ教の議論で考える事にします。

 

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