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2015年8月 4日 (火)

日本の歴史を少し正確に理解する 戦争の抑止について考える その2

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大東亜戦争は日中戦争が突然拡大したわけではありません。きっかけはアジアに迫る植民地化の危機でした。江戸幕府は鎖国という手段でキリスト教や阿片を使った内部崩壊型の植民地化を防ぎました。これには一定の効果があったと感じています。しかし産業革命をきっかけとしてアジアに欧米の軍隊が迫ってくる中、日本には路線変更が必要でした。たくさんの藩がバランスをもって分散していた江戸幕府が日本という一つの国にまとまって戦力の強化が行われました。それが明治維新であり、覇者は薩長連合でした。尊王論は国を一つにまとめる上で、効果的な思想でした。

 

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明治以降の戦争の日本の最初の目的は自衛でした。自衛は立派な戦争であり開戦の口実です。他国の脅威に対抗できるだけの防衛力を身に着ける、それが明治時代の第一目標でした。富国強兵が行われ明治政府はプライドを捨てた西洋化、産業革命を進めます。この時点で一つの間違いが生まれます。「日本」という国が存在しない状態から国を生み出そうとしたとき「どこからどこまでが日本なのか」わからなかったことです。日本にとって海は国境線だったのに産業革命がその垣根をなくしてしまいました。国土は広い方がいい、それが屯田兵であり、琉球処分であり、征韓論だったのでしょう。この思想は結局留まる事を知らず、朝鮮半島の併合、台湾の植民地化、満州国、大東亜共栄圏、真珠湾攻撃と続くのです。世界の歴史を見ればこのような無制限の領土拡大を行えば国が弱体化します。地方が反乱する、これがまさに戦前の日本でした。アレクサンダーも、ローマ帝国も、元も同じ失敗をしているのに日本は島国だったので世界史を学ばなかったのでしょうか。

 

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日本が軍国主義を途中でうまく制御できれば、異常なほどの国土拡大路線を取らなかったでしょう。制御できず拡大を続け、中央から離れた地方軍の統制が取れなくなり、政府が軍隊に乗っ取られます。ロシアもアメリカも大正時代頃から日本を仮想敵国に設定したのでしょう。拡大路線の危険を察知していたのです。もちろん日露戦争は直接対決でした。こんなことを言うと無茶苦茶怒られるでしょうが、日本が侵略しなければ中国はロシアかアメリカに占領されていた可能性があります。もちろん占領されても日本との戦争よりはるかに被害は小さかったかもしれませんし、想像にすぎません。

 

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軍隊を暴動させないルールを作ることが重要と前回はまとめましたが、ルールの有無にかかわらず自衛のための軍隊を過度に拡大、分散する事も危険です。既に自衛隊は少々過度に強力で分散した軍隊と感じています。ただこれは日本以上にアメリカにも言える事で、アメリカ軍も大きくなりすぎているような気がしますし、それに対抗する中国軍も大きくなりすぎているような気がします。お互いが拡大路線で軍事均衡ができつつあるのです。政府が軍をコントロールできている間は日本との戦争が起こる可能性は低いと思いますが、反日教育を繰り返す中、最先端の軍隊が暴走し日本やアメリカの基地を攻撃しないか心配ですし逆にアメリカ軍が口火を切らないのか不安です。満州事変も大東亜戦争もそんな理由で始まっており、政府は戦闘を追認し開戦しているのです。危険なのは自衛のための軍拡なのです。また過度な領土意識も危険なように感じます。繰り返しますが明治より前に日本などという国はなく、「昔からの日本領土」論は日本書紀の記述を引用した征韓論と大差なく危険です。戦争をしなければ領土が決まらないのであれば、白黒つけず共同管理という方法もあるはずであり、資本主義から少し引いた自衛はメリットが大きいはずです。

 

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