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2015年2月 3日 (火)

日本の歴史を少し正確に理解する 北条政子

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この凡庸な氏名を持った女性が苦手でした。「影のドン」で「怖い」という印象。日本史のあらすじしか知らないために発生した誤解かもしれないので、北条政子について調べてみる事にしてみました。

 

日本は政治が乱れるとヒロインが現れるようです。日本の歴史は男性社会を主軸にしたがるのですが、女性の存在という重大な側面を見落としています。例えば持統天皇は天皇家の危機を乗り切ったヒロインですし、卑弥呼から日本の歴史は始まります。そもそもアマテラスは大いなる日本の母です。天皇家や幕府による世襲の時代は女性が、いえ母親が政治の主軸だったと感じているのです。世襲において母親の存在は巨大です。世襲や大家族主義が薄れ始めた明治以来、母親の影響力が下がったこと過小評価されています。男性社会フィルターを外せば、女性の強い姿が見えてきます。「お市」は悲劇のヒロインではなく政治のロビー活動に失敗した武将ですし、江戸時代の「お江」をスタートポイントとする大奥も将軍家の跡継ぎ問題や政治に母親が関与するシステムです。「母は強し」、日本の歴史を支えた母親の一番の成功者が北条政子ではないでしょうか。

 

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女性天皇はいますが女性の征夷大将軍はいません、表向きには。北条政子は一時期将軍を代行しており尼将軍と呼ばれています。彼女はお飾り将軍ではなく、戦国時代並みの軍事判断を行っており明らかに軍の大将であり政治家です。北条政子がいなければ日本に長く続いた「幕府」というシステムは鎌倉時代の早い段階で終わっていた事でしょう。いえ鎌倉幕府という意味では源三代で終焉しています。その後の将軍職には藤原家、もしくは皇族が就任しているのですが実権を持たない象徴将軍です。実権は北条氏にあり、執権という支配システムの土台を作ったのは北条政子と言っていいでしょう。政子は頼朝以上の政治家なのです。鎌倉幕府を作るというアイディアも北条政子の策ではないかと疑っています。源頼朝は親族に対して冷酷な判断を何度か下していますが、血族ではない政子が冷徹に断行したのではないでしょうか。

 

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しかし政子は冷徹な人物ではありません。情熱的でやさしい女性で、NHKドラマの平清盛でも杏さんが魅力的な女性として熱演されていました。義経の母、静御前に対する優しいエピソードも有名ですし、彼女の政治を見てみれば北条家を守るという母や祖母としての家族愛が根幹にあると感じられるのです。政子の政治には命をかけて子供たちを守った母性愛を感じます。政子が頼朝と作った鎌倉幕府を守るための冷徹な判断こそが母親らしい政治であり軍事行動であると感じる事ができます。

 

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歴史には時々、不可思議な変化があります。そのような時、女性目線、母親目線で見てみれば納得がいく事も少なくないと考えなければいけません。

 

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