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2014年11月29日 (土)

原油価格変動

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原油価格の下落は原始的な資本主義の仕組み、需要と供給のバランスです。調味料としてもう少し近代的な先物取引要素があります。先物は今後値段が上がると予想すれば買い占めますし、下がると予想すれば誰も買いませんし在庫を売り出します。中国の経済低下「懸念」から石油の需要は下がると予想されています。まだ極端に需要が落ちているわけではないのに原油価格は恐ろしい勢いで下がっています。原因は簡単、供給が多すぎるOPEC、具体的に言えばサウジアラビアが減らさないからです。なぜ減らさないのか。いくつか理由はあるようですが世の中に出回っている「シェールオイル叩き」説に乗ってみます。

 

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私が高校生の頃、サウジアラビアで1バレル掘るコストが2ドルしかかからないと聞きました。その当時、北海油田で17ドルといわれていました。この情報自体が高校時代の時でも「10年ほど古い」可能性があります。今はサウジアラビアでもここまで安価に石油を掘ることはできません。サウジアラビアでもバレルあたり20ドル以上、海上油田などで30ドル以上はコストがかかると予想します。しかし原油はバレルあたり100ドル以上で売れていました。100ドルで売れるのであれば70ドルかけて掘っても利益が出ます。シェールオイルの登場です。シェールオイルは1バレルほるのに80ドル程度かかると言われていました。技術の向上でそれが70ドルを下回る程度になっているようだと聞いています。今原油価格は70ドル近辺になりました。この価格ではシェールオイルは赤字となり、下手をすると倒産してしまいます。コスト削減であと10ドル程度下げられたとしても、価格が60ドル程度に下がれば採算の限界です。

 

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シェールオイルは石油の巨大市場アメリカでのみで扱われていました。輸出規制がかかっていたからです。しかし輸出体制が整いつつあり、いよいよ日本にも輸出しようとした矢先にサウジアラビアが態度を変えたのです。サウジアラビアは膨大な埋蔵量に物を言わせて石油の価格をコントロールしてきました。値段が下がると自国が損をしてでも産出量を減らし、需給バランスの引き締めを行ってきました。それなのに今回は減産をしません。少なくとも原油価格が上がる要素は無くなりました。日本の場合、国の備蓄政策もあり値段が高いときに買った原油が大量にありますからすぐには値段が下がりません。しかし100日から半年もすればそれも安い原油に置き換わっていきます。今後半年程度をかけて徐々にガソリンや灯油の値段が下がってくるという期待を持てます。しかしシェールオイルが倒産してしまいますと、今後はまたOPEC頼り、中東頼りのエネルギー供給となりペルシャ湾岸の政治や戦争にハラハラしないといけません。サウジアラビアがこれ以上の勝負をせず、長い目で見れば原油価格が8090ドルくらいで落ち着いてくれると日本としてはうれしいのですけどね。

 

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万一、原油価格が50ドル程度になれば、石油会社にコントロールされるアメリカ政府が中東で「不必要な石油戦争」を起こし、ペルシャ湾岸を封鎖してしまう恐怖もあります。平和主義の日本としては原油価格の安定に貢献しましょう。どうするかって?大量に使って需要を増やすのです…って無理か。プリウスだとどう走っても燃費が悪くなりません。

 

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