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2013年5月12日 (日)

ねじまき鳥クロニクル「村上春樹」 その2

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前回はストーリーの話をしていませんでした。井戸とバットの話しかしていませんでした。

 

まあ、この二つの存在がハルキ・ワールドへの入り口であり、他の登場人物はわき役に過ぎないのかもしれませんけどね。「ねじまき鳥」は決して主人公ではなく、いくつかの世界をつなぐ蝶番のようなもののように感じています。

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端的に言えば岡田氏が奥さんのクミコさんを探す物語。クロニクル(年代史)とは皮肉なタイトルで、最初は普通の幸せな夫婦の風景なのでごまかされますが、物語は時間も空間も超越した形で進んでいきます。彼らの周りには不思議な登場人物がたくさん出てきます。推理小説が好きな私は彼女らが「布石だ」とほくそ笑みます。しかし回答は与えられないのです。彼らの役割は最後までわからず、登場しては物語から消え、時々衝撃的な発言をしながらも「ほっぽらかし」です、私にとってみればですが。

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読書が好きな人たちにしてみれば(もしくは国語が得意な人にしてみれば)、雑多な登場人物は不可欠で明確に「ねじまき鳥」と呼ばれる岡田氏と結びついているのかもしれません。もしくは彼の対局でもあるノボル氏と結びついているのかもしれません。しかし私にはうまくつながらず断片となり、最後に不安感のみが残るのです。

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過程を楽しむ物語であり、結論を楽しむ小説ではないのでしょう。過程の楽しさという面では私が読んだ村上さんの本の中で最高傑作でした。

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コメント

こんばんは、お久しぶりです。
自然は色鮮やかで生き生きとしていますね。
なんだか、羨ましいくらいに、咲き誇って・・・

村上春樹さんの本、1984もあと一冊読み切ってない
読書に没頭すると、やらなきゃいけないことが後回しになってしまう。
読みたい本はたくさんあるのに・・・。

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